女性の身体は10代の後半にもなると、ほぼ大人としての体型が完成し始めます。
その後も年齢を重ねるとともに身体も変化を続け、特に30代半ば頃からその傾向は顕著となり、出産や授乳を経てバストサイズが変わったり、骨盤の広がりや下腹部のせりだし・バストやヒップが下がって来ます。
さらに50代に入ると、身体を動かし骨格を支えるための筋力が衰えはじめ、さまざまな変化が起こります。
身体の中で最もカロリーを消費する筋肉の力が弱まりはじめることにより、消費されないカロリーが皮下脂肪だけでなく、内蔵脂肪としても蓄積され、お腹が前方にせりだす要因となるのです。
女性には、”3つの曲がり角”があります。
一つ一つのスパイラルポイントとなる原因を理解して行きましょう。
なぜ、バストが変化するのか。
バストを支える胸筋が衰えることにより、バスト位置が下がったり脇に流れやすくなります。
上半身は全体的に丸いラインヘと変わってゆく一方で、下半身は筋肉の衰えがそのままラインの変化に繋がり、ヒップが下がって平らになり、太ももは太くなるような変化を見せます。
このように女性の身体は年齢や出産、そして体質や環境に大きく左右されながら変化を繰り返します。
筋肉量の多い男性に比べると、脂肪分の多い柔らかい女性の身体は、どうしても本来の位置をキープし続けることが難しく、下垂しやすくなります。
その他に外的要因として、ランニングなどによる「揺れ」などの日常生活の様々な刺激によっても、変化しやすくなります。
胸のクーパー靭帯は、乳頭・大胸筋・皮膚と繋がった結合組織のことで、胸全体を包み込むように張り巡らされていて、胸全体を吊り上げているように支えています。
胸はクーパー靭帯の働きにより、重力に負けずに胸を丸い形に保つことができるのです。
上向きの綺麗なバストを保つ為に重要な役割を果たしている組織となります。
クーパー靭帯は、常に胸を支えているので、胸の重みでどんどん伸びたり、切れやすくなったりします。
痛みがない為、伸びたり、切れたりしても自覚症状がありません。
知らず知らずのうちに傷ついていることがほとんどです。
クーパー靭帯を損傷させる要因は、サイズの合わないブラジャー
大きすぎたり、小さすぎるなどの合っていないブラジャーは、クーパー靭帯を損傷させる要因です。
大きすぎるとカップの中で胸が揺れてうまく支えることができずに重みで伸びてしまいます。
反対に小さすぎると、胸を圧迫し、血行不良によって、クーパー靭帯を傷つけてしまいます。
以上踏まえて、重要になってくるのが、流れて行く「お肉を支える下着選び」
インナー・ブラジャー・ガードル・ボディスーツ・ボディシェイパーなど、プロポーションを整える下着のことを、英語で「基礎・根本」を意味する「ファンデーション」と呼びます。
これはメイクの「ファンデーション」と同様に、何かを作り上げるための「土台」を表しています。
化粧をする際に、肌に合わないファンデーションや使えばどうなるでしょうか。
お化粧崩れはもちろん、肌を美しくするためのアイテムが、逆に肌荒れの原因にもなりかねません。
同じようにボディーも「土台」作りが必要です。
ボディーメイクをするための「ファンデーション=補正下着」もサイズや補整力、素材の合わないものを着用し続けると逆効果になってしまいます。
締め付けを重視するあまり、体型に合わないサイズや締め付けのものを着用しつづけると、
インナーに収まりきらないお肉がはみでた位置のまま癖づいてしまったり、
必要以上の締め付けによって血流を悪くしてしまうような弊害が起こります。
補正下着で大切なことは「締め付け」による見た目の細さを作り出すのではなく、衰えだした筋肉では支えきれずに垂れ下がってきた脂肪の位置を正しく整えて、それを更に身体に教えることです。
女性の身体本来の形や変化と正しく向き合い、また変化を起こす身体のサイズや着用感に柔軟に対応しながら選ぶことが重要なのです。
これは、見た目だけの、プロポーションに限ったことではなく、お肉の下垂による血行不良により、冷え・むくみ・生活習慣・病気などにも影響を及ぼします。
そもそも、筋肉量の多い男性と女性の身体は違います。
同じ運動メニューをこなしても同じ結果は得られないです。
私たち、女性の身体をきちんと支えていない状態でストイックな運動は、
「プロポーション」という目的であれば、非常に危険な行為にもなりかねません。
モノで例えるとすれば、
男性は、かちかちの”鏡餅”
女性は、”つきたての柔らかいお餅”
なのです。
つきたてのお餅を、テーブルの上にポンと置くとどうなりますか?
だらっと流れて横に広がりますよね。反対に固い鏡餅は、どこへ置いても変化しません。
つきたてのお餅を、女性の身体に置き換えてイメージしてみて下さい。
「今まで自分が怠けて運動してこなかったせいだ」
「自分は、誘惑に勝てない人間なんだ」
などと、自分を責めることはせず、
まずは、女性の身体の特徴を知ってよりよい身体作りの参考にして頂ければ幸いです。
ありがとうございました。
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